名張毒ぶどう酒事件第8次再審請求認められず。

三重県名張市で1961年に女性5人が殺害された事件「名張毒ぶどう酒事件」の第8次最新請求で、1月9日名古屋高裁(木口信之裁判長)は、奥西勝死刑囚が昨年の5月の刑事一部の請求棄却を不服として申し立てた異議を棄却し、再審開始を認めない決定をした。

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今回、名張毒ぶどう酒事件の再審請求を認めないと言うことは、門前払いをしたことになり、日本最高齢死刑囚である、奥西死刑囚にとって再審の現実は一層厳しいものになった。

 

三大毒殺事件・名張毒ぶどう酒事件

名張毒ぶどう酒事件の経過

1961年3月28日三重県名張市葛尾で住民懇親会が行なわれ、参加した男性には清酒が、女性にはぶどう酒(ワイン)が振舞われた。しかし、このぶどう酒を飲んだ女性全員に急性中毒症状が表れ、そのうちの5人が死亡。これが名張毒ぶどう酒事件である。

 

清酒を飲んでいた男性とぶどう酒を飲まなかった女性には中毒症状が出ていないことから、ぶどう酒に原因があるとして調査した結果、ぶどう酒に農薬が混入されていたことが判明。

 

その後、男性3人を重要参考人として聴取。3人のうち、1人が妻と愛人がともに被害者だったことから、捜査当局は名張毒ぶどう酒事件の動機は「三角関係を一気に清算しようとした」とし、奥西勝を追求。

 

当初は奥西自身は妻の犯行だと主張していたが、翌日は「(会場の)公民館で一人きりになったときに自宅から持ってきた農薬を、王冠を口であけてぶどう酒に入れた」と自白。そして逮捕されたた。しかし、逮捕後の取調べから犯行を否認している。

 

名張毒ぶどう酒事件の裁判

一審の津地方裁判所は目撃証言や犯行時刻や、物証であるぶどう酒の王冠の状況などと奥西の自供に矛盾を認め、無罪を言い渡す。(要するに証拠不十分)しかし、検察側はこれを不服として名古屋高等裁判所に控訴した。

 

二審の名古屋高等裁判所では一審の無罪を覆し、奥西勝は死刑判決を受ける。

 

一審では薬物混入の機会は他の人にもあり、唯一の物証の王冠の歯形は奥西のものとは断定できないと判断されたが、二審はこれら全てを肯定した。つまり、犯行は奥西しか出来ないものであり、王冠の歯型も奥西のものと判断された。

 

奥西はこの判決を不服として最高裁判所に上告。これから長い名張毒ぶどう酒事件の再審請求が始まる。

 

名張毒ぶどう酒事件の再審請求

5次にわたる再審請求はすべて棄却。6次の再審請求も色々あって棄却。

 

動きがあったのは第7次再審請求だった。毒の特定で弁護側鑑定人を証人尋問。2005年4月5日名古屋高裁がっ再審を開始を決定。同時に死刑執行停止の仮処分が命じられた。

 

名張毒ぶどう酒事件に光が見えた瞬間だった。

 

しかし、2006年12月26日に名古屋高裁は再審開始を取り消す決定を下す。それと同時に死刑執行停止も取り消し。

 

名張毒ぶどう酒事件の矛盾点

まず、奥西の自白を裏付ける証拠がない点。

 

奥西はぶどう酒に入れた農薬はニッカリンTと自白したが、検査・分析してみると混入していた毒物とは異なっていた。また、物証の王冠は第5次再審請求の段階で歯型が一致しないことが判明した。そして、事件の起こった村人の証言には一貫性がないといわれている。

 

この名張毒ぶどう酒事件は日本司法制度の欠点の一つを浮き彫りにさせたことだ。

 

それは自白に依存していると言うところだ。理想とする自白を得るためにはしばしば拷問や虐待と取り、弁護士の同席も認められない。尋問の可視化を求めている声もある。

 

奥西勝死刑囚は現在88歳。現在八王子医療刑務所に収監中。現在は寝たきりの状態が続いている。

 

 

参考元
東京新聞 名張毒ぶどう酒事件 奥西勝死刑囚の再販認めず
wikipedia 名張毒ぶどう酒事件
名張毒ぶどう酒事件 奥西さんを守る東京の会
youtube 『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』劇場予告編

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